『ブチキレた事』


紀文さんは、家で怒ったこととか無いっちゃないと?と聞かれて、思い出してみると、う〜んないなあ。ホントにないんかいな???
そや!そういえば一回だけブチキレたことがあった。

それは東京に来たばかりの頃、彼女の友人であるマコちゃんが居候しにきて3人で暮らしよった頃の話。

俺は東京来て5ヶ月で最初に勤めとった会社が肌に合わんで転職。でも失業しとるような余裕は無いんで、やめた翌日から新しい会社で働くという離れ業。
しかし、給料日の関係でほとんど1ヶ月給料がでらんやった。もう、たばこ吸えんぐらいの貧乏。サヨちゃんもマコちゃんも安月給やったけど、その時の俺はホントに貧乏オブ貧乏!貧乏の中の貧乏やった。
俺はいろんな物を切り詰め切り詰めやっと生活しよったんよね。

ある朝、三人でトーストば食べよった時、サヨちゃんとマコちゃんはパンの端から端までマーガリンば塗りよる。そして、塗り終ったと思ったらその上から更に塗ろうとしよる。
それを見ていた貧乏な俺は”俺がこんなに倹約しよるとに…”と沸々と頭に血が上っていき…思わず

「二人ともマーガリンば塗りすぎばいっ!」

と叫んでしまったのでした。
それがここ20年ぐらいでいちばんブチキレた話。