『お尻が痛い話』


私は、小学校時代木登りが大好きで、その日もある大きな木のてっぺんに向かって登っていた。

てっぺんにさしかかったとき私はお尻に激痛を感じ「うっ」っと唸った。その痛みと違和感といったら筆舌しがたい。お尻の穴がチリチリと痛む、これはただ事ではない。場所が場所だけに不安でしょうがない

木のてっぺんにもうすぐ手が届くというのに、私は痛みに耐えきれず、まるで負け犬のようにそろそろと木を降り、内股で家まですごすごと帰った。

母にお尻の穴の痛みを報告すると、母も大変心配し「とにかく、ズボンを脱いでごらんなさい」という。

もう、この際恥ずかしがってもいられない。私はズボンとパンツを脱いで母にお尻を向けた。

しばらく私のお尻を観察していた母は、痛みの原因を私のお尻から摘出した。

それは鋭く尖った針葉樹の葉だった。

母は「あんた、どんなことをしたらこんなものがお尻に入るの」と不思議がったが、私は「木に登ってて....」としか答えようがなかった。