4 海はいい(1995.1.7-ザンドボード/ホーン)
アムステルダムCS近くのデパートで、佐予子ちゃんと
文ちゃんが室内履きを買う。
まあ、そんなことはさておいて....
海はいい。
進め電波少年スペシャルで「キャイーンのはじめてのお
つかい」という企画があった。
ウド君と天野君がそれぞれオランダとドイツに入り、お
互いに国境を目指す。
国境で「ドイツんだ?」「オランダ!」という古典ギャ
グをするという、ただそれだけの企画だったんだけど、
ウド君はキャラクター通り、なかなか国境にたどり着か
ない。
ウド君はアムステルダムからドイツ方面に行くはずが、
イギリス側の海に着いてしまった。
「あっ、海だ....」つぶやくウド君であった。
海はいい。
俺も冬の海に行こう....
移動オルゴールに見とれる子供
煉瓦の壁、白黒の雨戸
ザンドボードはまさにリゾート地。
オフシーズンだというのに、砂浜を散歩する人
がたくさんいた。
夕暮れまでゆっくり過ごしていたいところだけ
れど、とにかく寒い。
ベルリン行きの夜行の時間までは、まだ7時間
近くもあるし。
コーヒーを飲みにカフェに入っても、せいぜい
1時間ぐらいしかつぶれない。
そうだ、やっぱりあったかい場所といえば列車の中だ。
ザンドボードの町を少しうろついてから列車に乗る。
目的地はホーン。
ホーンに決めた事には別に理由はないんだけど....
とりあえず片道1時間ぐらい、目的はコーヒー飲みに行く。
なんて贅沢な旅行。
6時、ホーンに着く。
店はすべて閉まり、外は真っ暗。
やっぱりBarか。
窓にRock&RollのネオンがかかったBarに入る。
3人でカウンターに座りビールをたのむ。
ビールちょうだいと言うとオランダでは小さなグラスで出てくる。
文ちゃんが「大っきいジョッキ」というと、カウンターの兄ちゃんは「コレか?」と
ジョッキを見せる。兄ちゃんはビールを3人の前に置いて、佐予子ちゃんと文ちゃんに
「重くて持てないだろう、手伝ってやろうか?」と微笑み掛ける。
ここでもビール3杯。幸せな気分。
名残惜しく思いつつもホーンの町からアムステルダムCSに”ベルリン行き寝台車”に
乗るために戻る。
土曜の夜ということもあってか駅には若者が多い。
みんなで意味もなく雄叫びを上げたりしている。
ホームで列車を待とうとしたら風よけのあるベンチにはゲロが....
まあ山手線の土曜の夜よりましか....
そうこうするうちにやっとベルリン行きの寝台車が入ってくる。
2等寝台は3段ベッドで狭い。
日本の寝台車と変わらない。
よくでかい外人が、この狭いベッドで寝れるもんだ。
目が醒める頃にはベルリンか....