10 恨みのバッドチケット(1995.1.13-クトナホラ)
今日はクトナホラへ向かう。
ガイコツでできた教会があるらしい。
駅で朝食をとってチケットを買いに行く。
別のカウンターで聞いたときと値段が違う。
よく見ると行き先も違うみたいだ。
カウンターに確かめに行くと、いけしゃあしゃあと「そのチケットは違うよ」というカ
ウンターのオバハン。
「テメー、コノヤロオ!おまえが今このチケット売ったんだろ!チェンジ!チェンジ」
チケットを換えろと言っても「ノーノー」の一点張り。
「クソォ、覚えてやがれ!」
横で一部始終を見ていた兄ちゃんが寄ってきて「そのチケットはあきらめるしかないみ
たいだよ、バッドチケットだね。新しく買い直すしかないみたいだよ」と説明してくれ
る。
兄ちゃんがそう言うならしょうがない。
兄ちゃんに免じて今日のところは許してやるよ。
カウンターのオバハンにガンを飛ばしつつ、他のカウンターに買い直しに行った。
俺の悪意はオバハンに通じただろうか.....
ガイコツの教会は正にガイコツの教会だった。
すごく一義な気持ちというか、すごく悪趣味。
ガイコツシャンデリア
クトナホラ駅
結局クトナホラには泊らず、少し後ろ髪を引かれつつもプラハへ戻る。
まっすぐ駅にも着いた、列車もすぐ来る、予定通りいきすぎ。
ホテルヨーロッパに泊る。
超ゼータクな気がする。
日本円にするとそれほどではないにしろ、なにしろ昨日まで屋根裏部屋で暮らしてきた
為、どうも申しわけないような気がする。
ビール3本とワイン2本を飲む。
珍しく、もう夜中1時近く、いつもだったらすっかり寝入ってる時間だ。
いつもは8時頃寝てたのに....寝るタイミングを逸してしまった。
大原姉妹は双子の様だ。
髪の色が違うけど....多分外国の人は2人の事を色違いの双子と思ってるに違いない。
もう1本飲みたい気分だけど、そうすると明日の午前中は潰れちゃうんだろうな。
明日も企画がいっぱいだし....くやしい気もするけど、今日は寝るか....
と書きつつ、シャンペンを一本買ってきてまた飲む。
ホテルのオヤジに2度もドアを開けてもらった。申しわけない。
今日は暖房の消えない部屋、広いベッド、幸せ。
これがグランドホテル”ヨーロッパ”素晴しい
俺は何時に寝ても同じ時間に起きる。
俺の体内時計の話で大原姉妹と賭けた。
やはり今日もいつも通り早朝に目が醒めた。
賭けに勝ってうれしい....けど、少し寂しい....
もう路面電車は動き出してる。
そして、一人日記を書く。